私が在籍している学校は、ストックホルムにある、コンストファック国立芸術工芸デザイン大学の大学院です。現在大学院一年を終えるところで、来年一年間勉強し、卒業です。私がスウェーデンを選んだ主な理由は、まずインテリアにおけるテキスタイルの種類、デザインが豊富であり、織が盛んであること、そしてスウェーデンラグを勉強したかった事です。さらに、工芸品の要素があるデザイン製品も多く、そういった背景で、勉強したく留学をしています。大学では、大学院一年生全体で行う授業も多く取り組まれ、他の科の学生とのグループワークや、ディスカッションも行います。コンストファックでは、大学院の30パーセントから40パーセントの学生が外国から来ています。私のクラスでは、私一人が外国人ですが、他の学科ではクラスの半分以上が外国人という構成の所も多いです。スウェーデンにいながらも、様々な国の学生と知り合うことができるのも、コンストファックの大きな特徴です。 テキスタイル大学院一年生では、教授との個人面談、レクチャー、さらにオランダティルブルフテキスタイル美術館での体験旅行をしました。オランダ旅行では、デザインを持って行き、ジャガード織やレーザーカットなど、インダストリアルテキスタイルの体験をし、様々なサンプルを作る事ができました。学校では主に、織の先生と相談して手織りをしているので、工業的な織物の体験ができたと思います。 冒頭にあげた通り、スウェーデンの家ではインテリアテキスタイルがとても重要視され、人々は楽しんでインテリアを一年に何度も替えます。私はストックホルム郊外にある家でホームステイをし、スウェーデン人の女性と、他の学生と3人で住んでいます。我が家でも、イケアなどに新しいものを買いに行き、家のテキスタイルをよく替えます。冬がとても長く、寒いので家の中を明るくし、楽しんでいることもスウェーデンのインテリアの特徴ともいえるでしょう。特に今年の冬は、何十年ぶりの大雪で、電車が数日止まるほどでした。この極寒の冬を越え春が来て、現在は夜23時過ぎまで明るく、暖かい日が続いています。極寒の季節の2月に、ラップランドで毎年行われるサーミ人のマーケットへ行く機会がありました。サーミ人の工芸品や、食べ物、衣装などを見ることができる一年に一度開かれるマーケットです。泊まった宿にサーミ人の男性がいて、昔ラップランドで生活していた時に撮った写真を見せてくれたり話を聞く事ができました。この旅からインスピレーションを受け、5月の展示のために、制作を行いました。教授とのデザインの相談と、織の先生と技術面の相談、さらに今回、ソファを作ることでインテリア科の学生と共同制作をすることもしました。展示はスウェーデンの南にあるマルメで行いました。ギャラリーはとても古い建物ですが、マルメの中心部にあり、オープニングの日にはたくさんの人が訪れました。 スウェーデンにきてから今までは、あっという間で、様々な異なった事を体験し、多くの事を得ることができた充実した一年でした。日本でできない経験、制作をすると共に、日本で得てきたことも活かしてこられたと思います。あと一年、卒業向けてさらに精進していきます。 最後になりましたが、私の留学に援助してくださった東京造形大学交友会の皆様にとても感謝しています。とても有意義な学生生活を過ごせています。ありがとうございました。